決意

大学2年の夏

その日私はバイトのジュース屋のシフトが入っていた

目の前を通る客はジュース屋の前に飾ってある果物ジュースを見ながら通りすがる

暇だな、と思っていたが客はちょいちょいいるのでその相手はしていた

 

仕込みも終わり客も落ち着き、暇な時間がきたとき、

一緒にシフトが入っていた先輩と話した

その先輩は私と同じ学科の方。次期に私の「『人生を揺さぶるきっかけとなる人』となる方」、ともいえるかもしれない。(『人生を揺さぶるきっかけとなる人』と打つ前に『運命の人』と書いた)

当初私は、今後の進路に対して悩んでいた。悩んでいたといっても「何となく脳裏にチラつく」程度であったが。

その私に先輩は

 

「『遺伝カウンセラー』って職業あるんだよね」

 

と言った。

 

遺伝カウンセラー?カウンセラーってことは人の心理支援とかするんだよね?しかも遺伝ってことは私が今まで培ってきた知識も活かせる?まってめっちゃ面白そう

 

私は人と違うことが何よりも大好き

なぜなら自分が特別になれる気がするから。

そんなことを思う私が人と違うことができるなんて...今まで人が知らなかったことに出会えた私はとてもすごいし、なによりこの理系卒の私でも心理支援の職につけることができるのか...と思うと期待よ野望と熱意と承認欲求と...私の中のポジティブな感情が全てざわめいた。

 

「私、遺伝カウンセラーになりたいです」

 

気が付いたらそう発言していた

 

このときはまだ、この決意が吉とでるか凶とでるかは知らなかった